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2006/04/17

若者の雇用問題、日仏比較

朝日新聞(2006/4/17)に、フランスの新雇用政策に関して日仏の比較記事。フランスだけでなく、EU全域で、グローバル化による雇用問題、特に若年層の雇用問題の矛盾が出てきていますね。若年層を試用期内に解雇可能だという新雇用政策(CPE)の背景には、グローバル化による雇用の流動化が求められている一方、中高年の雇用の安定(つまり終身雇用、手厚い身分保障)が若年層や、移民若年労働市場を圧迫しているのではないかという、構造的な問題もあるようですね。今回のCPE反対運動には、移民の側は比較的冷ややかだったと。CPEが撤回されても、移民の労働市場には影響ないという判断ですね。EU統合で、市場が広がると同時に、域内の安い労働力が流入して、賃金の相対的低下が起こるわけで、雇用政策と失業率の引き下げが、政府の大きな課題になることは、まちがいない。セイフティネットの整備とともに、オランダのようなワーク・シェアリングの具体化が鍵になるのかな。

一方、仏では、CPEの前に、理由なき解雇が可能なCEN政策が05年に成立している。これは、20人以下の零細企業対象(仏はほとんどが零細企業に相当)。域内のグローバル化で雇用条件を切り下げざるを得ないという判断みたいです。このCEN問題の方も、矛盾が出てくると大きな問題として再燃しそうです。

日本では、派遣労働法以降、若年者の失業率が上昇し、臨時雇い、研修生として雇用。仏以上に、理由なき解雇可能な雇用状態で、賃金の相対的低下を招いている。すでに、非正規社員は半数に迫る。派遣労働法や雇用労働の変化に、正規社員中心の労組では対応できないまま。また、本来国がすべきであった社会保障の一部を企業が負担するという、特殊な慣習から、徐々に撤廃し始めているので、大企業、中小企業間と、正規社員・非正規社員の格差はますます広がりそう。

「企業福祉の終焉 - 格差の時代にどう対応すべきか」( 中公新書)は、格差論の橘木俊詔さんの本。タイトル見た時に、逆にもっと充実を求めるべきじゃないのと思った本ですね。日本独自の企業福祉が、大企業と正規社員への二重の福祉になり、中小企業と非正規社員との格差が広がると指摘。国や自治来の責任で、「福祉」を一本化すべきという提案。

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