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2006/04/03

再処理工場実質稼働 苦肉の“消費策”

毎日新聞(2006/4/2)に、「再処理使用済み核燃料の再処理工場実質稼働」。青森・六ヶ所村の再処理工場稼働について、詳しい解説記事。
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/closeup/news/20060402ddm003040022000c.html
上の記事の年表「六ケ所再処理工場を巡る動き」が、わかりやすいです。

原発で燃やした(反応させた)使用済み燃料には、未反応・反応済みのウラニウム、核反応で生成された各種の放射性物質が含まれています。未反応のウラニウムと放射性物質・プルトニウムを取り出し、核反応の終わった放射性廃棄物を分離するのが、再処理工場です。使用済み燃料を裁断し、化学処理するのですから、当然、普通の原発の放射性廃棄物よりも、放射能レベルが高い処理工程になります。未反応のウラニウムとプルトニウムを、MOXという燃料に加工して、原発で燃やすのが、プルサーマル発電です。

「核燃料サイクル事業」は、ウラン原料が取れない日本で、原発・再処理工場・高速増殖炉というサイクルを実現するのが目標でした。再処理工場で取り出されたプルトニウムを燃やす高速増殖炉は、水と化学反応を起こすナトリウムを扱わないといけないため、非常に困難な技術です。実際、フランスや日本でも事故続きで、開発は頓挫
し、世界中で実用化している国はありません。で、その代替えとして苦肉の案で考えられたのがプルサーマル発電です。実際は、プルトニウムの消費量は少なく、各地でたまり続ける使用済み燃料の削減には繋がりません。

六ヶ所村の再処理工場関連施設の建設費は、何と19兆円。本当は再処理せずに、直接処理の方がコストは安いのですが、日本では、地下埋設に適した用地も少ないようです。六ヶ所村受入の覚書には、再処理が困難な場合には、すでに搬入している使用済み燃料1700トンを施設外に搬出するとうたわれています。しかし、いざとなったら、各地の原発に戻すわけにもいかず、結局、嫌われものの放射性廃棄物の、中間貯蔵設備になってしまう可能性も出てきます。鳥取県人形峠の、ウラン採掘残土不法投棄事件がありましたが、不法とわかっても、結局引き受け手は現れない。

もうひとつの大きな問題。イラク、イラン、北朝鮮の時にも出てきた、IAEA(国際原子力機関)が24時間監視を続けるとか。プルトニウム抽出は、誤差が1%出てしまうのはやむを得ないシステムになっている。六ヶ所の場合、使用済み燃料を年間8トン処理するので、誤差1%だとして80kgのプルトニウムが行方知れずになる可能性があ
る。プルトニウム80kgと言えば、原爆10個分に相当する量。他の国の核開発推進への前例にもなってしまう。

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